タイトルイメージ       


川下からみた「緑の欄干」


川上から見た「緑の欄干」

 事件当時(終戦後まもなくのころ)は左右のコンクリ等もまったくなく、あたりは鬱蒼と茂った木々につつまれ、現在では、ほとんど停滞しているように見える”流れ”も、けっこう早かったのだそうです。
 周辺には建物もなく、田んぼや森林ばかりのさみしい光景を想像してみて下さい。




 木々に囲まれた小径のむこうに青色の欄干が見えます。
 この橋のちょっと先の川原で、その昔、外国人牧師のからむ殺人事件(死体遺棄事件)がありました。

 六月のある日、大宮八幡宮の東側の鳥居の前を高井戸方面に下ったところにある橋のそばで、仕事の成果あがらず、ちょっと疲れを感じながらボンヤリ善福寺川を眺めている私の背後から、
「オイ、何をそんなに深刻そうに見てんだヨ」と、声がしました。
 ふりかえるとヘルメットに作業服姿のオジサンです。
 「え?深刻そうに見えます?でも、この深さじゃ飛び込んだってイタイだけみたいだし・・・」

ハハハと、笑いながら一旦とおり過ぎようとしたオジサンは数メートルほど行ったところで振り返り「”松本清張”の”黒の福音”」という小説を読んだことがあるか」と尋ね、川下の方を指差して、
「あの青い欄干の橋の、ちょっと手前の谷底に、昔、日本人の若い女性の死体がすてられた事件があったんだヨ」と話はじめました。


  ← 戻る  次へ →